先日、シンガポールで日本語教師の皆さんと、帰国後にオンラインで日本語教育関係の出版社の方々とお話しする中で、感じたことがあります。
日本語教育では、今でも「間違いを直すこと」が当然のように行われているそうです。私が気になったのは、「今から問題点を指摘してもいいですか?」と学習者に確認する作業が、ほとんど行われていないことです。
日本語教師は善意で訂正します。しかし、学習者がその訂正を受け取れる状態かどうかは、あまり見られていないように感じます。
問題点を指摘する前に、まず相手の状態を見て、今は励ましが必要なのか、細かい改善点を知りたい段階なのか、自信を持たせるべき時なのか、本人が望んでいるのか。
医療分野には「インフォームドコンセント(十分な説明と本人の同意)」がありますから、それを教育分野にも活かしたいです。
間違いを見つけてズバズバ指摘するより、学習者が自分を嫌いにならず、また話したいと思える状態を守るため、いま、指摘が必要かどうかを考えることが大切だと思います。
安心感があるから発話量が増えますし、発話量が増えるから、結果的に正しさも育っていくのを、25年間見てきました。いろいろ試して来ましたが、この順番が一番ではないかと感じています。