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~留学生のスピーキングの課題を解決する秘策とは?!~ ウェビナーレポート

講演会の様子がアップロードされました。
座学スタイルの授業では、学生は外国語を習得できないのに、日本語教師はなぜやり続けるのか、日本語教育専門家の先生にお聞きしたところ、「教師も学生も座学スタイルに慣れている」「伝統がある」「どの教師でもどこまで進んだかを上に報告できる」「能力の有無を問わず、どの教師も授業ができる」などの理由を教えていただきました。
「授業中、学生が静かに聞き、教室の秩序が乱れることなく、工場の生産と同じように、どこまで進められるか計算できること」がメリットだそうです。デメリットは、「インプット用授業に見えるが、抜き打ちテストをするとボロボロになり、学生の復習量に頼るしかない点と、アウトプットが少ないため、語学習得に向いていない点」なのだそうです。つまり、語学習得には向いていない授業をしているということは、すでにはっきりしているのだそうです。
日本語教師の本音は、「一人一人の学生を大事にしろとか、クリエイティブな仕事をする人材を育成しろとか、上の方針が変わるのは迷惑。以前の、工場で働く人材を育てるやり方をやり続けるのには無理があることはわかるけど、ほかに方法を知らないし、新しい方法を学びたくないし、取り入れたくもない。いまのスタイルを変えたくないから、「変えろ」と指示されたくない。自分も学習効果のない外国語授業を受けてきた。もしどこかに良い方法があったとしても気づかないフリをしたいということのようです。
日本語学校の校長先生や経営者の皆さんは、「日本語授業を根本的に変えてもらいたい」ということでした。今回、日本語学校の校長先生、日本語学校の経営陣に向けた講演会でしたが、懇親会を終えると、ある420時間の日本語教師養成講座の経営者の方が、「私たちがダメな教師を産んで、だめな教育をしていました。これからよろしくお願いします」とおっしゃいました。二十年後、神様が一度だけ過去に戻るチャンスを与えてくださるなら、自分は今に戻って努力したいと考えるはずですので、これから二、三十年かけて、状況を少しずつ変えていけるようにがんばりたいと思います。
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