面接前トレーニングをはじめてちょうど1ヶ月半が経ちました。最初はセンテンスを流暢に読むこともままならなかった学生も自信を持ち始めました。
まだうまくできないときに、「このままでは、合格できるわけがないぞ」といったハッパのかけかたは避けて、学生たちが「よし、これはいけるぞ」と思うしかけをたくさん作っておきました。そのどれかのしかけで、エネルギー補給ができたり、やる気のスイッチが入ったりします。
毎回学生たちに「今日は得られるものがあった」と思ってもらうのは簡単なことではありません。理由は、同じスタイルはあきられるからです。違うスタイルをいくつか持っていて、ゆさぶりをかけなければ、どんなによさそうなスタイルも、学生にあきられます。反対に新しいスタイルでやると、たとえクオリティが低くても、学生たちにとっては新鮮です。勢いのある新米教師がベテラン教師より支持されるのは、新鮮だからです。そしてそこにもワナがあって、そこで満足してしまう新米教師は、自分の成功体験から、同じスタイルをやり続けてしまい、学生たちにすぐあきられてしまうのです。
ただ、大事はのは、新しいスタイルをどんどんマスターすることではなく、揺さぶることなので、毎回新しいスタイルを披露するより、二つのスタイルを使い回したほうが良いです。前々からあるスタイルも、毎回少しだけ見せたほうが、学生たちは安心します。以前のスタイルを完全に捨てたら、恋人関係でも「あなたは変わったね」と言われてしまいます。
さて、今回は、山口先生による『身だしなみ講座』を開講しました。山口先生は以前はANAのCAさんで、厳しいトレーニングを受けられてきたことから、お話ひとつひとつに説得力がありました。わたしの授業内でしたが、主役を食うつもりでやってもらいました。構成も熱意も学生たちの胸にズバッと届いたようで、山口先生のプレゼン後の学生たちのフィードバックも最高でした。
今回、学生たちが急に伸びたなと思いました。でも、成長のルールを考えたら、少し遅れてやってくるものなので、来週か再来週あたり、さらにぐっと伸びるかもしれません。それが楽しみです。