イベント情報

オンラインフェス

発表会で、ある男子生徒がふるさとの夏祭りについて発表していました。質疑応答タイムに息子が、「さっき、歩行者天国と言ってましたが、歩行者天国って何ですか?」と質問すると、保護者席から笑いが起こり、ざわつきました。「歩行者天国も知らない子が、この中学に?」と思われたかもしれません。しかし、その男子生徒は、嘲笑うことも苦笑することもなく、「説明不足ですみません。歩行者天国は…」と丁寧に説明していました。息子が海外育ちだと知っていたからかもしれません。

また、ある男子生徒は、ふるさと・いわき久ノ浜の美しい海岸について発表していました。発表が終わり、息子が「この中学がある広野町の海と久ノ浜の海では、どちらが美しいですか?」と聞くと、その男子生徒は間髪入れずに「断然広野町の海のほうが美しいと思います」と答えました。わたしから見れば、久ノ浜の海のほうが、規模も美しさも断然上です。彼らは、すでに相手を立てる習慣が身についていました。

先日、おしゅうとめさんから、「そこで、座っててね」と言われたお嫁さんが、「これは、『座ってないで、はやく動け』というサインか!」とひらめき、「ごめんなさい、わたしがやります」と言って立ち上がり、テーブルを拭いたり、お茶をくんだりしていたら、おしゅうとめさんに、やさしくしてもらえたという話を聞きました。そのとき、飲み会の席で、上司が、「今日は無礼講だ」と言いながら、部下の態度の変化を観察するのと似ているなと思いました。

また、上司がご馳走してくれることになり、「何でも注文しなさい」と言われたら、上司より安い料理を注文して、「これが大好きなんです」と言うと、可愛げがありますし、それが暗黙のルールだと知っていれば、ステーキ屋でもないのに、上司の倍の値段のステーキを注文せずに済むと思います。

他人の知識不足に対し、あきれた表情を見せずに、「こちらの説明不足、失礼しました」と冷静に言えたり、自分のふるさとより、相手のふるさとがきれいだと言えたりするのは、素晴らしいことだと思います。自分の学生時代、外国人の友人が「日本のほうが美しいよ」と言ってくれたとき、「そうだよ」とうなずいたら、彼女が急にガッカリ顔をしたので、「ここは否定しなきゃ、いけなかったのか‼️」と気づき、反省しました。

多くの人をガッカリさせ、傷つけてしまったからこそ、暗黙のルールを、ひとりでも多くの、日本で生活する外国人のみなさんに知ってもらいたいと思っています。

5月4日18時から30分だけですが、暗黙のルールについて、お話します。タイミングがぴったり合う方がいらっしゃいましたら、どうぞお付き合いください。

笈川さんが出演するインタビューライブは、こちらのFBグループからご参加下さい。
もちろん無料です。

https://www.facebook.com/groups/7262673277143878/

シェアする