第5期研修の卒業式でした。この一年半でもっとも時間を費やしたのは、先生方が送ってくださったビデオへのフィードバックで、ひとりにつき、多い時は2時間近くかかりました。そして、たくさんの先生が受講してくださったおかげで、いまの日本語教師の悩みや苦しみ、問題点を知ることができましたし、どんなところでつまずいているのかを知ることができました。それに、「一緒に困難を乗り越えた!」という気持ちもあります。本当に貴重な時間を過ごすことができました。
以前は、こんなにたくさんの仲間に囲まれて、共通の問題について話ができるとは思ってもみませんでした。
授業中に「説明する」とき、「朗読する」とき、「おしゃべりする」ときは、それぞれキャラクターを変えて対応してくださいと話していますが、これまで、このような話は、誰にも言えませんでしたし、誰にもわかってもらえないだろうとあきらめていたのですが、正直に話してよかったです。先生方は、その瞬間に意識しはじめ、それぞれ分けられたキャラクターをしっかり演じようとしてくれていました。たったそれだけの工夫で、学習者はみな目を輝かせて、心をときめかせてくれます。まるで、満点の星空が教室いっぱいに広がるように、空気が一変します。付き合いはじめの恋人といるときのような空気に変わります。
そんな世界が広がる、先生方と学習者の模擬授業を見たら、おのずとフィードバックは楽しくなります。
無事第5期が終わりました。