福島県浜通りの人たちは、自分たちのことを「なにも変えようとしない。だからなにも変わらない」などと自虐的なことを言います。でも、なにも変えない、変えなくてもよいというのも、すごく幸せなことなのかもしれません。よく「日本は30年前と変わらない」と言われますが、そこに安心する人もいますし、そこが日本の良さなのかな?とも思います。
スピーチ大会浜通り予選では、福島の人たちと触れ合うことで、強い気持ちになると話す外国人のみなさんの声に励まされました。
日本人の良さは、謙虚で礼儀正しいところだと言われます。もちろん日本人にも欠点があって、悪いことをした人には過剰に厳しいところがそうですよね。脱税や不倫に対しては会ったことのない芸能人にも厳しいです。学校ではルールを破った生徒や教員を袋叩きにして反省を求めますが、人は他人にやさしくされなければ反省しないということを日本人はわかっていない!と指摘する人もいます。
それと、日本人は特に身内に厳しいところがあります。誰だって身内にはある程度本当の顔を見せるので、ダメな部分、突かれてしまう部分が出てしまうのは仕方のないところですが、そこにも厳しいせいで、夫婦や親子関係で悩むことが少なくありません。
相手の足りない部分を責め立ててなんとかしろと力で抑え付けて仮におさまったとしても、相手はそのことを忘れず、どこかでやり返したいと考えるのが常です。しかし、日本は上下関係が許される社会なので、自分のハラスメント気質を隠してきた人が上の立場になった瞬間に豹変できるのだと思います。でも、伝家の宝刀が使えなくなってきていて、力でねじ伏せたい気質の上役の人たちは、まさにいま、路頭に迷っていると思います。でも、相手を力で抑え付けるやり方以外のスキルを身につけたら、日本もまた、うまく動き出すと思います。ハラスメント一辺倒だったスポーツの世界で、日本がハラスメントなしに大活躍を遂げているのを見れば、社会全体がまた動き出す明るい未来が想像できます。
外国人のみなさんが言うように、相手のダメな部分に目くじらを立てることなく、広い心で相手を信じて、近しい関係の人にも謙虚に礼儀正しく接したいものですね。
郡山で行われる予選会には参加できませんが、9月上旬の会津若松大会を楽しみにしています