イベント情報

CMer TVラジオ

大学時代の友人が作ったCMer TVラジオに行ってました。

30年ぶりの再会でしたが、なにも変わっていませんでした。もともと彼はラジオ番組の制作側でしたが、いまはパーソナリティをつとめながら、ゲストをうまくまわし、修正もできていて、なんだかラジオ番組の完成形を見たような気がしました。大学時代に抽選であたり、ともにヨーロッパを旅した仲間で、彼は当時から誰に対しても気づかいができて、わたしのことも天才扱いしてくれていたので、それはそれは楽しい日々でした。ラジオ命だった彼は卒業後ニッポン放送に就職、数年で異例の出世、一気にプロデューサーに駆け上がりました。

なんでもスポーツ部にいた彼は、新米時代に大失敗をしてしまい、罰として、倉庫にあった野球実況のデータをすべてデジタル化する仕事を毎日朝までやらされたそうです。そこでめげずに、実況の面白い言い回しをノート何十冊分も書き殴り、どの場面でなにを言い、どんなテーマで話せば効果的かがわかるようになったそうで、そのうち、アナウンサーを集め、プロデューサーとして、実況セミナーをするようになったというのです。倉庫での面倒な作業が運命を変えることになるなんて、他人から見れば信じられないことですが、偉人の伝記を読んでいると、よくあるケースなだけに、あまりにも大変な作業だったとしても、一年くらい続け、スキル磨きをしてみるのも悪くないと思いました。

そうそう、昨夜は就活バイブル『絶対内定』我究館の杉村太郎さんの娘さんにも会いました。最初、彼女のしゃべりを聞いて「すごい大学生がいるものだなあ」と感心していたのですが、それが太郎さんの娘さんだと知り、二重の驚きでした。2011年、わたしが大学教員をやめ、中国全土を駆け回る旅に出る直前に、太郎さんは北京まで会いに来てくれたことがあります。「一緒に仕事をやりましょう」ということで。でも、その3ヶ月後に若くして亡くなられましたので、お会いできたのは、そのときだけ。病気の影響で、声も掠れていらっしゃいましたが、清華大学では、魂のスピーチをしてくださいました。

太郎さんがいらっしゃる前に中国で出版した『笈川日本語朗読教科書』には、夏目漱石の『坊ちゃん』や芥川龍之介の『蜘蛛の糸』のほか、太郎さんの『アツイコトバ』もあって、学生たちが大勢集まる大会場では、いつもアツイコトバを大合唱していました。

さて、今日はこれから母校へ行ってきます。15分間、心に言葉を乗せて話してきます。

シェアする