
若い頃からガムシャラに頑張っていた同級生が、ゆとりある生活を選んだり、ペースを考えて仕事に取り組んだりするのを見て、ごもっともだと思います。自分は忙しく走り回りたくても暇すぎて、どうしようもない青春時代を送ってしまいました。でも、いまになっては、それもよかったと思えます。だからこそ、若い頃から頑張り続けている人生も、セミの幼虫のまま、地面から出てこれない人生も素晴らしいと思えます。地面の中でも楽しいことは山ほどありますし、喜びも痛みも自分しかわからないので、なにが良いという答えはないと思うからです。
今年は特別な一年で、1日に4ヶ所で講演会をしたり、移動日なしで次の国へ移動して講演したりして、スケジュール的にきつかったのですが、そうしたいからそうしました。
中年おじさんになって気づくのは、正しさより歓迎されるのは、やさしさや心の広さのほうで、正しさが邪魔になることさえあります。ただ、正しさはいらないと決めつけて、流されてしまわないように側から離れないように気をつけたいです。
そして、運動不足だとわかっていても運動しない私たちは、気づきを得ただけで満足して、それで終わってしまうことがたびたびあります。わかっただけじゃ、意味がないんですよね。
みなさま、今年一年お世話になりました。2025年は、ああしたい、こうしたい、あれができる、あれができると口を動かす前に、手や足、心も全身も動かして頑張りたいと思います。みなさま、良いお年をお迎えください。