🌏欧州講演前⑤ アジア、オセアニア、日本編(最終回)
ゴールから逆算して、第1回から書き始めましたが、今日はダメダメな部分をシェアさせてください。良くない部分はあまり表に出さない方が良いとおっしゃる方がいますが、ダメダメな部分はなくてはならないものだと思っています。
わたしには、夢がある。
キング牧師の有名な演説の冒頭からはじめましたが、今回の内容は、昨日までのとは全く関係ありません。では、始めます。
わたしの住む広野町にはサッカー日本代表の聖地・Jビレッジがあって、福島アカデミーというユース世代の中学、高校サッカーチームがあります。広野中学にも、ふたば未来学園高校にも未来のJリーガーがたくさんいます。というか、すでにかなりの数のJリーガーが輩出されています。
わたしには夢があります。アジアには56ヵ国地域、オセアニアには16カ国あるそうです。毎年、それぞれの国から10~15名の未来のプロサッカー選手(オセアニアの場合、プロのラグビー選手)を目指す中高生を広野町に集め、彼らは、ここでサッカー(或いはラグビー)を学び、将来、ここから毎回100名以上のW杯出場選手を輩出するのが、私の夢です。わたしの仕事は、彼らに日本語を教えることだけですが。
3年前、復興庁の参事官にこのお話したときは、ただただ、笑われてしまい、広野町のみなさんにお話した時は、ただただ、唖然とさせてしまいました。ですから、相当バカバカしい話をしているのだと、自分でもわかっています。
「え?では、東南アジア講演ツアーをしたときも、日本就職を目指すIT専攻のインド人大学生にオンライン授業をしたときも、そんなことを考えていたの?」と思われましたか。はい。いつも、そんなことばかり考えながら授業をしています。
でも、帰国してから3年が過ぎ、なにひとつ変わっていません。時々、DMで、「次々と新しいことをしていてカッコ良いです!」と言ってもらえることもありますが、このように、カッコ悪い企画もあります。具体的に行動して、どんどん改善しているわけでもありません。ですから、考えているだけで行動に移せない人に対して、上から目線で、「それじゃ、ダメなんだよ。動けよ!」とは言えません。
同時に動かしているプロジェクトがあるので、うまく行っているように見えるかもしれませんが、本当は、何年も前から会議を重ね、ようやく実現するものもあれば、半年間、毎日会議をして、結局うまくいかなかったものもあります。うまく行っていると、ハシゴを外されてしまうこともありますし、うまく行っていない時に、救いの手を差し伸べてもらえることもあります。ですから、成功した事例も失敗した事例も、どれも愛おしいです。
いま、うまく行っていない方へ。
成功する人も失敗する人も同じ人。これまで、何度か国から表彰してもらったので、数人ですが、すごいことを成し遂げた人に出会えました。でも、どんなにすごい人もやっぱり人。悩みがなく、いつも順風満帆な人生を送っている人はひとりもいません。
悩んでいる今を大事にして、優秀な自分だけでなく、うまくできない自分も大事にしてください。
私は、夢を実現できないダメダメな自分が意外と好きです。それに、「この夢は、叶わなくても良いや!」とも思っています。
叶えられない夢という影があるから、ほかのところで頑張ることもできます。きっと、誰にでも、自分の役割というものがあると思います。
「自分の役割はなんだろう?」って、忙しい日常で考えることはあまり多くないけど、スマホを置いて、一瞬考えるだけで、道が開けるように思います。
自分の場合は、励ますことを長年やってきたので、ふと気がつくと、いつでもどこでも、誰かを励ましています。それが仕事になる講演会や集客のためのセミナーもそうですが、趣味やただのおしゃべりでも、やっていることは同じです。授業をしているのも、励ましに対して、学生たちが応えてくれているからやっています。しかし、いつ、どこで、誰に対してやるのが一番良いのかは、いまだにわからないのですが、その答えが見つかって、安泰だなと思った瞬間に滑り落ちてしまいそうなので、これからも答えが見つからないまま、世界を飛び回り、誰かを励ます人生を送りたいと思います。そういう視点でいえば、いまの人生は、かなり理想に近いのかもしれません。
こんなお話しがしたくて、第1回から第4回を書きました。
以前、「学生の心に火をつける」を書きましたが、「プリントにして、なんども読んでいます!」とおっしゃる方がいました。またいつか、どこかのタイミングで、その時の気持ちを記したいと思います!5日間、お付き合いいただき、ありがとうございました。