かつて北京の民間私立短大では、学生たちの「お兄ちゃん」のような存在でした。「勉強は嫌い。でも、ゲームは大好き」。そんな彼らのために、日本語ゲームを授業に取り入れ、笑いと挑戦が交差する毎日を送りました。
気づけば清華大学の教師に。「いきなり出世しやがって」なんて言葉も耳にしましたが、扉を開くたびに、人生は予想もしなかった景色を見せてくれます。「結果で見返してやれ」と背中を押してくれた同僚の言葉に支えられ、当時は、結果がすべてでした。
石の上にも10年。
新たな扉が開きました。それは、中国各地を飛び回る、挑戦の旅。多くの出会いに恵まれたと同時に、自分の力不足を痛感する日々でした。
そんな中、特訓班に参加してくれたロシア人学生のおかげで、10年前にロシア講演(シベリアからモスクワまでの旅)が実現し、東欧、中欧、北欧、西欧、そして南欧へと、夢のような講演の旅が続きました。
その後、世界の日本語教育機関で日本語を教えられている先生方、一生懸命に日本語を学んでくれている学生たちと会いました。
韓国は、昨年、子どもたちのスピーチ交流会で釜山を訪れることができました。
そして来月ようやくソウルで2つのイベントが開催されます。一つは日本人教師を中心とした学びの場。もう一つは、韓国の高校で日本語を教える先生方との熱い交流の場です。
あの扉を開かなければ、今日がなかったわけですから、なにごとも「勇気ある一歩」から始まるのだとつくづく思います