面接前研修も1ヶ月が過ぎ、学生の様子がようやくわかってきました。
教師は太陽ですから、どの学生でも、目の前の学生を優秀な学生だと思って、優秀な学生に対する接し方をすべての学生にしたいです。
優秀な学生が発言をした時に、教師が満足げな表情を浮かべるのは簡単です。学生がうまく発言できなかった時に、教師が満足げな表情を浮かべながら、立て板に水のごとく、良かった点を3つ4つ挙げるのは簡単ではありませんが、そこが太陽教師の見せどころです。
優秀な学生を見る目で自分を見てくれる太陽に対して、誰だって自分の良いところを見せたいと思うはずです。学生時代、私もそうしていました。自分は大したやつじゃないとわかっていましたが、自分のことを「すごい!」という目で見てくれたミス所北に選ばれたクラスメイトの女子には、全力で良いところを見せようと毎日張り切っていました。
ただ、どんな仕掛けをしても動いてくれない学生だっているかもしれません。でも、そこは気にする必要も不安げな表情を見せる必要もありません。だって、教師は太陽なのですから。
それに、あいつは頑張っていないと思われている学生も、たんに表情や表現力がないだけで、実は、必死に食らいついている可能性だってあります。騙されたと思って、個人的に一度、「いつも本当によく頑張っているね」と言ってあげてみてください。きっと「あなたはわたしのことがわかるの?」という目で、こっちをじっと見つめることでしょう。なぜなら、この世に頑張っていない人はひとりもいないからです。
頑張っていると自負している私たちよりも、引きこもりのニートや、グリ下や歌舞伎町トー横に集まる若者たちのほうが、ずっと激しく日々闘っています。インスタでストリートスナップを撮っているカメラマンが、チンピラ風の若者に「すごいカッコ良いので、写真撮らせてくれませんか」とやさしい声で声をかけると、みな、やさしい表情になり、「いいよ」と返します。誰だって、自分のことを尊重してくれる人には、やさしくしたいものです。
そう思えたら、優秀な学生に対する接し方をすべての学生にするのが難しいことではなくなります。また、そういう対応をすると、「どうせわたしのことをバカだと思っているんだろ?」といった疑心暗鬼が消えて、学生たちの心が安定しはじめます。
心が安定するまでにかかった時間は1ヶ月。ここから高みを目指していこうと思います。