イベント情報

第5回世界の日本語作文コンクール

第5回世界の日本語作文コンクール入賞者の結果が発表されました。
第5回は、笈川チームが主催させていただき、国際交流研究所の大森和夫・弘子先生ご夫妻が、最終審査を引き受けて頂きました。
日中国交正常化50周年を記念して、これまで34年間の「夫婦の日中・日本語交流」をまとめて、9月に出版したいとのことです。
2006年、私は初めて大森先生にお目にかかり、その数ヶ月後に北京で大学院生向けスピーチ作文コンクール全国大会を開催してくださいました。その大会で、わたしも審査員をつとめたのですが、自分の教え子二人には平凡な成績をつけたことで、大森先生にもほかの大学の先生方にも信頼してもらえました。実はそうするのがマナーだと思っていたのですが、みなさんが感動してくださったので、その次からもそうするようにしています。本当は教え子二人がダントツだと思っていました^_^。
そして、その年の年末には上海で行われた1万人くらい集まった盛大なイベントに招待していただき、はじめて講演会らしきことをしました。初舞台のような感じでしたが、幸いなことに幸運に幸運が重なり、会場が大爆笑のまま持ち時間を終え、スピーチが終わると、たくさんの方からサインを求められました。同時に、大森先生から、中国各地の主要大学日本語学部主任の先生方を紹介していただきました。それが、その5年後に実施した日本語講演マラソンにつながっています。
ですから、たくさんの恩人がいるなかで、大森先生ご夫妻は特別中の特別な存在です。
思えば、自分はそうするために中国に渡ったような気がします。出会うべき人と出会い、やるべきことをやりましたが、あのタイミングで、ほかの誰かが中国に渡り、北京の大学で教え始め、すごい人たちと出会っていたとしても、きっと、もっとたくさんのことをやっていたと思います。
たしかに、汗を流し、寝食を忘れて努力し、工夫し、失敗も挫折も経て、「自分の成果だ!」と思ってしまうときもありますが、よくよく考えてみると、単にラッキーだった、それに尽きます。
中国の日本語教育に大きな貢献をされた日本人が3名います。
一人は、大平学校創立者大平正芳元首相です。大平学校出身の皆さまが、各地の大学で日本語教師になりました。そして、中国各地の大学の先生方を全面的にサポートされ、まさに『中国人日本語教師の父・母』である大森和夫先生、弘子先生のお二人です。大平学校はその後、北京日本学研究センター(修士)に生まれ変わり、私も卒業生の一人なのですが、その点において大平学校と接点があり、元総理の意思を受け継いでおりますし、大森先生ご夫妻から多大な支援をいただき、長く活動をすることができました。これからも世界の日本語学習者のために汗を流していきたいと思います。そして、大森先生が築かれたこの大会を、長く長く続けられるようにがんばります。
大森賞・第五回「世界の日本語学習者『日本語作文コンクール』」
上位入賞者
【一等賞】二人
中国     郭麗華 マッサージ師
キルギス   ヴォロビヨワ・ガリーナ 元ビシケク国立大学准教授
【二等賞】五人
インドネシア デフィ クリスティナワティ インドネシア教育大学
ウクライナ  ドローシナ・アナスタシーヤ キエフ国立言語大学卒業生  
ベルギー   ヴァンバーレン・ルート 筑波大学教員
ベトナム   チャン・トゥー・チャン 大学職員
中国     李海 貴州民族大学教師  
【三等賞】二十人
スペイン   ラモス ロメロ アナベル 東京千代田日本語学校 
カンボジア  プン スレイ ピッチ 広島大学
ミャンマー  テッテッティンアウン 日本語教師(ジェイサットアカデミー)
ポーランド  イザベラ シルサルチェック 日本美術技術博物館“マンガ”付属日本語学校
ベトナム   グエン・ダン・ヴー アメリカ・ユタ大学大学院
キューバ   ノイセル コバス メサ 高校生  
ロシア    クラシコーバ ユリア  日本語教師 
キルギス   ボロトベック・クズ・サイカル 筑波技術大学、情報アクセシビリティ専攻
フランス   ティフェーヌ・ダンジェ ISUGA-EMBA ビジネススクール
韓国     朱泳宣(Joo yeongsun) 大真大学校、
台湾     陳怡萱 致理科技大学応用日本語学科
中国     華貝妮 中国福建省福州大学 
中国     鄭伝博 四川外国語大学大学院
中国     楊晨陽 復旦大学 
中国     王星月 厦門大学
中国     金超瑛 延辺大学
中国     万巨鳳 大連外国語大学、日本東北大学
中国     劉芳菲 雲南民族大学 
中国     高孝兰 大連工業大学外国語学院三年生
中国     于長敏  吉林外国語大学 教師
1=昨年末に締め切り、応募は、「48カ国地域」から「3,962編」でした。 
2=「笈川幸司(ジャスロン主宰・日本語教師)とそのグループ 」の「一次審査」、「二次審査」で「入賞候補 120編」を選びました。
3=120編について、「大森和夫・大森弘子」が「最終審査」を行い、「一等賞・2人、二等賞・5人、三等賞・20人」を決定致しました。
【努力賞】五十人は後日発表いたします。
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