イベント情報

広野小学校講演会

来週、地元の小学校で、保護者の皆様に向けて講演してきます。テーマは「スピーチで自己肯定感を育てる」。

お話をいただいてからの2ヶ月間、さまざまな専門家の先生方にお話を伺いました。「子どもの自己肯定感を高めるには、まず親自身が自分の価値を認めることが大切です」「人前で堂々と話せるようになった後こそ、他人を見下さない心を育てることが必要です」

どの言葉も、胸に響きました。

4年前に帰国し、知り合った方から「小中学生の頃、いじめられていた」という声を時折耳にしました。でも、「いじめていた」という声を聞くことは、一度もありませんでした。引き算をしても数が合わない……。不思議に思って、専門家の方に尋ねました。

すると、こう言われました。

「いじめられていたと言えば共感や支援が得られます。でも、いじめていたと言えば批判されます。それが人の心の仕組みです」と。

思い返せば、私たちは、自分が誰かに言ったひどい言葉や、してしまったことはすぐに忘れるのに、誰かに言われた傷つく言葉は、何年経っても心に残り続けます。いじめの構造も、「やった側」は「たいしたことじゃない」「みんなもやっていた」と心のバランスを保とうとして、「された側」は、その記憶が、深く、長く、心に残ります。

他にも、「他人の自慢話を聞くと不快に感じるのに、自分はあれこれ工夫して、自慢をしたくなるのはなぜですか」とお聞きしたところ、他人の成功をみて、自分が劣っていると感じた心の痛みを消すため、他人に評価されようと頑張ってしまうからだそうです。

でも、そんなときこそ心を整える秘訣があるそうです。それは、他人のすごいところを素直に褒め、一緒に喜ぶことだそうで、それが、自己肯定感を高める近道なのだそうです。「推し活」も立派な秘訣。もっと素晴らしいのは、スポーツの試合で両チームを応援することだそうです。全力で戦う両者を称え、受け入れる視点が持てたとき、心に余裕が生まれ、対立も、いさかいも、静かに消えていくのだそうです。

私も、授業の中で「他人の発表を褒める」活動を続けていますが、授業外でも、もっと自然に、もっと心から、人の良さを見つけ、素直に称える習慣を持てるようになりたいと思いました。自分の自己肯定感のために。

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