佐藤美樹先生が担当された仙台の大きなイベントに出る予定でしたが、事情があって参加できず、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、登壇者のみなさんが大活躍されたと聞き、本当に安心しました。
今の時代は、厳しく管理しても人は動かず、我慢させても長く続かない。世界と比べても成果が出にくくなり、若者は静かにその場を離れていく。
上の人の言うことを聞くこと。集団からはみ出さないこと。指導者に逆らわないこと。上下関係を自然なものとして受け入れること。そして、我慢や忍耐を美徳とすることが、以前は何よりも大事だったと記憶しています。その頃は、ポジティブフィードバックは扱いにくいものだったそうです。なぜなら、ほめられることで若者が自信をつけ、自分で考え始め、失敗を恐れなくなるからです。日本に帰国する前から数えて日本語教師研修をオンラインで5年やりましたが、ポジティブフィードバックを本気で行うと、上の立場は絶対的なものではなくなり、学ぶ人同士が自然につながり始めます。だから、秩序を求めた時代は、「甘やかしだ」「最近の若者は弱い」「精神が鍛えられない」といって、ブレーキをかける必要があったのだと思います。
しかし、時代は変わりつつあります。大きな声で叱ったり、問題を指摘し、批判したりするやり方は、すでに支持されなくなりました。選挙でも、誰かが誰かを批判する姿を見たくないという空気が、国民の間にもあったと思います。
スポーツの世界でも、のびのびと力を発揮できる環境の方が、結果が出ることもわかってきました。我慢させて人を動かす方法は、長い目で見ると人が離れ、組織そのものを弱くしてしまうこともわかってきました。ポジティブフィードバックは、昔からある教育技法ですが、なぜか語学の世界では取り残されてしまいました。しかし、ポジティブフィードバックは、若者たちの自信を育て、行動させ、その結果として、上達や成果を早く確実に引き出す、今の時代に合った現実的な方法だと思います。きっと、これからは、人を伸ばすことで、秩序が自然と保たれる社会になっていくと思います。