内定者研修もいよいよ残り一週間となりました。
週3回、毎回3時間のトレーニングは受講する学生たちにとっては、ライザップでトレーニングするくらいハードな毎日だったと思います。でも、ここまでやって来れたのは、仲間たち一人一人から自分が認めてもらえていると実感できたからだと思います。アドラー心理学では承認欲求が否定されていますが、他人から認めてもらえていないときにその正論を聞いても受け入れられませんが、他人から認めてもらえたときにはじめて「承認欲求って意味がないよね」って気づくのでしょう。
この2年コツコツやってきて、ようやく内定前トレーニング実現にこぎつけました。
10日間の面接対策を担当したことがありますが、そのときは面接対策以外はなにもできませんでした。結果、面接で合格はできたとしても、内面からあふれる自信までは、身につけてもらえませんでした。
日本で働くことが決まった大学生へのケア、入社前のトレーニングは学生たちに安心感をもたらします。でも、国益といいますか、よりよい社会貢献をふと思ったら、一人でも多くの外国人大学生に内定前トレーニングの機会を作り、彼らに内定を勝ちとってもらいたいと思いました。
ところで、研修に張くんが来てくれました。もともと、北京大学の学生をトレーニングして、内定をもらうためにはじめた特訓班でしたが、張くんが加わり、化学反応を起こしてくれたことがきっかけで、その後、この活動が北京市全体に、そして、中国全土にひろがり、いまは、いろんな国の学生が参加する研修につながっています。研修のスタイルは、17年前の特訓班とほぼ同じで、当時も、学生たちが互いに認め合う時間を共有していました。
学生から「わたしを助けてください」と言われ、切羽詰まってはじめた特訓班ですが、ない頭でも脳みそを絞ってアイデアを出し、本気の工夫をしたからこそ、新しい扉が開いたのだと思います。
成功の秘訣は、誰かが言った成功の秘訣を学んで実践することではなく、自分の頭で考えて、苦しんでもがきながら編み出すもの、ですよね。