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人民日報日本語版

「中国の良いところ」を書くことがあるのですが、実は、「たまたま中国人だった!」というだけで、中国の方がみなそうだというわけでも、同じ方が素晴らしい行動を何度も何度も再現してくれるわけでもありません。それに素晴らしい行動を、日本人は絶対にしないのか?と言えば、そうでもありません。

例えば、中国のシングルマザーの家の子が「日本の大学に留学したい!」というと、「うちは貧乏だけど、それはあなたの夢とは関係ない。あなたのやりたいことを思い切りやりなさい!」と言って、親戚にも友達にも頭を下げまくり、お金をかき集め、子供の夢を応援する母親がいます。その話を聞いて、「やっぱり中国の母親はすごい!」ということもできますが、「うちは貧乏だから早く働いてくれ」と言って、子供の夢を応援しない中国の母親もいます。昔、福島の貧しい村から将来医者になるような優秀な子のために、親が味噌を舐めて節約し、子供を大学に行かせたという話も聞きます。日本にもどの国にも立派な親もいるし、そうでない親もいます。

親に応援してもらったら、親孝行をしようと考える確率は高まると思います。でも、最初は親孝行をしたいと思っても、易きに流れ、親を裏切る事があるかもしれません。最後に親孝行を大成功させ、めでたしめでたしで終わった偉人の伝記は、子供の頃からよく読んできましたが、世の中そんなに単純ではありません。以前、Facebookでワルシャワの友達のことを書いたことがありますが、「全財産を子供に与え、裏切られても構わない」とおっしゃる彼女のご両親の話に感動しました。難しいですが、見返りを求めないところに惹かれました。

自分は、見返りを求めない親の行動に感動するタイプの人間で、そんな自分に共感してくれる人もいれば、まったく共感できない人もいますが、自分がいいなと思うタイプの人が多い場所へ行くのが幸せだと思います。それは自分の故郷かもしれないし、東京かもしれないし、海外かもしれません。幸運にも、自分がいいなと思った中国の人に巡り合う機会がとても多かったです。

先日の投稿が中国の雑誌に掲載されました。

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