【福島広野】3日間の福島滞在の感想として、☆福島に来る前の考えといまの考えの違いについて、☆福島に来る前の考えと変わらない今の考えについて、☆福島への提案について、中国人留学生たちに話してもらいました。
留学生の声:「ALPS処理水を海洋放出するな」という批判に対してエビデンスを示して「安全だ」と主張しても効果がない。だいたい、私たちは専門家じゃないから、その数値が本当かどうかもわからない。
昨夜学生たちと話をしていたところ、率直な、素朴な疑問として、なぜ、原発の知識がない素人相手に難しい言葉(ミリシーベルトみたいな)を使って「だから安全だ」と説明するのか?と聞かれました。「やり口が、投資を薦める詐欺師みたいだ」とのこと。また、「政府が発表する数値は本当か?」「第三者の国際機関にお金を配れば、数値を下げられるだろう?だから、国際機関が示す数値に信憑性はないだろう?」などと話す学生もいました。
ただ、こんな声もありました。「私たちの間では、福島産の食品は人気です。厳しい基準で検査されているから」。ほかの県では除染作業も検査もしていないから、どれが危ないかわからない。「こういうところを切り口にしたらどうか?」と話してくれた学生もいます。
中国産の鰻を福島の海に放して、養殖して、それを蒲焼にして、みんなで食べているところを上空からドローン撮影して、「中国のみなさん、美味しいうなぎをありがとう」と叫んだほうが、細かい数値を示して「安全だ」というより、効果がある。「人心をつかむため、プレゼンやプロジェクトをやる前に、心理学者のアドバイスを聞くべきだ」と話す学生もいました。
彼らの話を聞いたときに、夫婦喧嘩を思い出しました。奥さんが怒っているときに、夫がエビデンスを示して説明しても、焼石に水?火に油を注ぐようなもの?かもしれません。アプローチを変えなければ、状況は変わりませんよね。
大切なことを教えていただきました。たいへん勉強になる発表会、ありがとうございました。