『世界の日本語作文コンクール』の集計を急いでいるのですが、まだ終えていません。今のところ、世界90以上の国・地域から、1万作品を超えるご応募をいただきました。
本日は、父の23回忌です。ろうそくの灯りを見つめながら思い出しました。――父が亡くなってすぐに出会ったのが、大森先生でした。まるで、本当の親のように……いえ、それ以上のあたたかさで、お付き合いくださっています。
道に迷ったときも、立ち止まったときも、大森先生は静かに、そばにいてくださいました。
「気楽に話していいんだよ。友達みたいにさ」
そうおっしゃっる先生に、正直な気持ちを伝えました。
「気楽に話せる関係は、素晴らしいですが、その気安さゆえに、大切なご縁を壊してしまったことがあります」と。だからこそ、ちゃんと、礼を尽くしたい。心から、そう願ってきました。
先生は、視力が安定しないなか、白内障の痛みに耐え、足腰に注射を打ちながら、それでも、ひとつひとつの作文に、目と心を注いでくださっています。
このコンクールは、37年にわたり続いてきました。しかし、今回で、その幕が、そっと下ります。言葉にするのは、さみしいですが、この長い旅路を支えてくださった皆さまへ、
ありがとうございました。