今回はスペインのディエゴさんにスピーチをしてもらいました。
ただ、スピーチ大会用スピーチではなく、いつもの授業と同じようにリラックスした状態で、自分の考えを話してもらいました。
テーマは『海外の大学生が日本で働くメリット』です。理由を聞いたらびっくりされる方も少なくないと思います。なぜなら、日本の就活は海外の方から見れば、かなり個性的だからです。
よく「笈川さんは、日本語を教えているわけではないんですね」といわれます。いまやChatGPTが私たちの代わりにわかりやすく文法や語彙を説明してくれます。いまの学生たちが語学教師に求めているのは、「俺を上手にさせてくれ」というものだそうで、しかも、「間違えても厳しく指摘をしないで、いつもやさしくしてくれ」「いつも褒めてくれ」「楽しい授業にしてくれ。でも、楽しいだけじゃ上手にならないから、刺激をくれ。そして、化学反応で俺を新たな自分にしてくれ」という、かなりのわがままぶりが発揮されていて、それを叶えてくれる語学教師に人気が集まるそうです。映画『マダム・イン・ニューヨーク』のデビット先生が理想だそうですから、すぐに完コピしようと思いました。
今回の動画を見ていただけたらすぐ気づかれると思いますが、わたしはほとんどしゃべりません。発表者をほめるセリフすらありません。なぜなら学生たちが、わたしの代わりにポジティブなことをたくさん話してくれるからです。
語学教師の授業での役割は、教師が口を出さなくても済むような環境作りだと、改めて思いました。