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ガスライティング

友人の投稿で「ガスライティング」を知りました。大げさな暴言や攻撃ではなく、“軽い否定”や“気持ちのすり替え”が積み重なって、じわじわと相手の心を追い詰めるというものです。日本では、男女や年齢を問わず、このガスライティング的な影響を受けている人が少なくないそうです。背景には、「和を乱さない」「自己犠牲」「本音を言いづらい」といった文化があって、相手の否定を“受け入れてしまいやすい”環境があるようです。

女性は反論しづらい状況になりやすく、男性は「弱音を吐けない空気」によって、心の痛みを抱えたまま沈黙してしまうことが多く、若者や小学生でさえ、日常の“軽い否定”で深く傷つくことがあるといいます。そして、怖いのは「被害者が無意識のうちに加害者のパターンを再現してしまう」こと。職場で否定され続けた人が、家庭で同じ言い方をしてしまうことがあるそうです。

でも、連鎖を止める方法があります。それが ポジティブフィードバックです。相手の努力や価値、感覚を事実として認める言葉です。「あなたの感覚は正しいよ」「あなたの努力は本物だよ」「あなたの価値は変わらないよ」。こうした言葉は、ガスライティングに奪われた“心の軸”を取り戻す力になります。私たち一人ひとりが、誰かの心を守る存在になれます。気づくこと、認めること。その一言で、無自覚の悪意の連鎖を断ち切れるはずです。今日は、ベトナム人日本語教師向けに作文セミナーをしました。先生方からの質問やお話を聞いていたら、ベトナムでも「ガスライティング」が蔓延っているように感じました。日本語教育だけでなく、公立学校でも職場でも家庭でも、どんなところにもポジティブフィードバックを活かしたいです。

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