2週間のレッスンを終えました。
日本語を話すコツや順番を使って訓練すると、確かに上達が目立つようになりますが、勇気ややさしさ、誠実な態度など、ほとんどの場合、能力とは別のところで採用されたり出会いに恵まれたりします。人柄がよく、気が利いて、なんでもお手伝いするタイプの学生は、「日本語が上手だね」としょっちゅう褒められ、態度が悪く、上の言うことを聞かない学生は、はらいせに、「お前の日本語が下手だから、もっと勉強しろ」と言われて、落ち込んでしまいます。
1周目の授業が終わると、チャットグループに「先生、本日はありがとうございました」と言ってくれた学生がひとりだけいました。翌週、「授業終了後、感謝の気持ちをグループで伝えたら、ほかの先生方に好印象を持ってもらえるよ」と一人一人に伝えたら、130名がすぐに行動に移してくれました。全員に浸透したわけではありませんが、挨拶ができる学生の数が、130倍に増えました。学生たちは、もともと挨拶する能力がないわけでも心無いわけでもありません。ただ、わたしは彼らにとって、何処の馬の骨ともわからない人間だから、挨拶しないのが当たり前。「日本のやり方だから」という理由で無理やり押しつけたら反発されます。幼児教育の先生から教えてもらった「こうしてもらえたらうれしいな」というやり方に、とても助けられています。
それでも、次のやりとりをどうして良いかわからないという学生がほとんどだと思いますから、なにごとも一歩一歩、というより、3歩進んで2歩退がるもの。一喜一憂しても仕方がありません。
ふたつの大学の先生方には、普段の大学授業の予習復習でも、笑顔で声に出して練習するよう、学生たちに話してもらっています。なにごとも同じかもしれませんが、周りからサポートしてもらえたらどんどん進められますが、一番怖いのは、思い切り足を引っ張られることですね。