イベント情報

だからこそ今日も笑顔で

本日お話しする内容には、少しネガティブに聞こえる部分があるかもしれません。ですが、誤解しないでください。私は誰かを恨んでいるわけではありません。

むしろ、これは大切な学びで、人生を豊かにしてくれた貴重な経験だったと、心から感じています。

これまで学生たちに「他人の悪口を言わないことの大切さ」、そして「ポジティブフィードバックの力」を伝えてきました。しかし皮肉なことに、現実にはこうした声を耳にしました。「笈川のやり方はよくない」「下手だ」「見る価値はない」

さらには「中国で仕事ができないようにしてやる」と動いていた方もいたそうです。こちらが反論しないことを利用して。

戸惑いはありました。けれど、今年3月、大連へ。7月には北京へ赴きました。そこで、何人もの方からこう言われました。「笈川さんがいた頃とは、中国の日本語教育の雰囲気が変わってしまいました」と。そして、さらに胸に刺さったのは、「先生も学生も、今、絶望しています。」という言葉でした。ある方からは、こう頼まれました。「短期間で、うそのセリフを覚えさせて、とにかく面接に合格させてください」と。

でも、私は違う未来を願っています。日本で働く外国人には、日本語でコミュニケーションをとれることはもちろん、ルールを守り、笑顔で明るく振る舞い、「ありがとう」「大丈夫、頑張ります」と言える人であってほしい。その姿が周りの人々を明るく照らすと信じています。

コロナ以降、私は多くの経験をしました。「うまく教えられない」と悩む先生方の心に寄り添う方法を学びました。思うように上達できず苦しむ学生たちの背景や気持ちを理解できるようにもなりました。

「苦難は人を強くする」と言われます。この数年間、少しだけ人に優しくなれた気がします。そして、こうした試練は偶然の連続に見えるかもしれませんが、今振り返れば「幸運だった」と思えます。

だからこそ今日も笑顔で、前を向いて歩き続けます。どんなに大変な道のりであっても、そこには必ず学びと成長があるからです。

シェアする