昨日は52歳最後の1日。ある投資会社で社員さん向けに講演をしてきました。
社長さんが『逆転人生』を見て感動されたそうで、番組放送翌日「お話に来てください」と誘っていただきましたが、ようやく講演会が実現しました。
1年間お世話になった中国のお母さんから指摘されたのは「あなたは反対意見を言われた瞬間に表情が変わる」というひとことでした。顔で本音がわかったら、相手はあなたに意地悪するから、不快な気持ちを顔に出したらダメ。常に「あなたの味方ですよ」という顔をしていなさい。将棋と同じ。次に相手が指す手がわかって、自分の手が相手にバレなければ、状況は変わるでしょ?」と。
確かに、自分の発言で相手が一瞬呆れた表情を見せたら「ほーう、オレをなめてやがるな…」と気づきますし、自分の反対意見で相手が不快な表情を見せたら「この人は味方ではない」と見透かすことができます。
しかし、「相手の表情を見て本音を判断する能力は特殊能力じゃないのよ。5歳の子どもでもできる簡単なこと。本音を顔に出さないように気をつけなさい」と言われました。
20数年が経ち、いまできているかといえば、未だにできないときもあります。うれしくてニヤリとしてしまうこともあります。「今日はしっかりやるぞ!」と気合いを入れたときだけはできますが、油断すると、すぐ顔に出てしまいます。
中国では、教え子たちや同僚と付き合うときに、本音が顔に出ないよう気をつけて過ごしました。そのスキルを教え子たちと一緒にトレーニングもしました。
また、相手が年上・年下関係なく、相手に自信を持ってもらえるよう工夫することの大切さを教えてもらい、それらは、いま生かされています。
「投資先のお客様とのコミュニケーションに役立つ話をしてもらいたい」というご要望でした。久しぶりの対面式スピーチだったので、朝リハーサルを3時間やったおかげで、本番では緊張せずに終えられて、大成功だったと思います。
帰国してから、自分の子どものこと、町の子どもたちのこと、海外の日本語学習者への支援、日本語教師の育成、それらはすべてバラバラになっていて、今でも形になっていませんが、食事会で社長さんをはじめ、幹部の方々が「これからやりたいことがあればご協力したい」と言ってくださいました。
「人生最高の1日にするぞ!」と決心して臨んだ1日でしたが、気合いのおかげで、最高の1日になりました。