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2020年秋、オンライン授業で発話トレーニングをするようになったのは、オンライン授業では、学生の会話力が伸びないだろうという、多くの先生方の思い込みや常識から脱却したいと思ったからです。

その年の秋の授業に合わせ、事前に中国240大学にお願いして、コロナが始まってからの半年間、手弁当で授業をさせてもらっていました。授業の半分は同じ教材を使用し、100回以上同じことを繰り返し、ひとつの形にたどり着きました。また、違う教材を使ったときにクオリティが落ちない工夫に残り半分の時間を使いました。

当時中国では、楽しい授業をすると学生の満足度が上がるものの、成績は伸びないぞ!と、まことしやかに言われていました。楽しくやりながら学生の成績を伸ばす先生というのは、わりとどの分野にもいるので、探せば、どこからでも学べます。たぶん、それが「できる」と言われている先生方も、他分野から栄養をたくさん取り込んでいるに違いありません。

わたしは400mハードルの為末大選手の練習方法が好きで、オンライン授業を商品化する過程で、為末選手の限界を超える方法や熟達する方法を取り入れてきました。

2011年に日本語講演マラソンをスタートさせるまでの10年は、朝から晩まで寝食を惜しむという言葉がぴったり合う生活の中で、対面授業や発音指導、スピーチ指導の面で熟達していたと思います。しかし、講演会は100回を超えたあたりが一番調子がよく、1000回を超え、1500回あたりで低迷するという、考えても答えが出ない迷路にはまり込んでいました。半年に1回実施していた北京特訓合宿も、経験とスキルだけでごまかしながら10年続けました。

しかし、コロナが始まって、変化が求められる状況に迫られ、ようやく動き出すことができました。ですから、2020年のときの自分と、いまの自分はまったくの別人だと言えるくらい変わりました。「いまはどの小中学校でも生徒たちがスピーチする機会が増えています。しかし、生徒に指導できる先生が少ないので、教師に指導する先生になってください」「外国人学習者の発音やスピーチを指導する以前に、日本語教師である自分にはスピーチ経験もなく、スピーチの基礎さえわかりません。日本語教師にも指導してください」「日本語教師を束ねてください」という声をいただき、いましかないと思って『NPO法人日本語スピーチ教育協会(仮)』を立ち上げる手続きをはじめました。

自分の学校でスピーチ大会を実施するときに、学生も先生も本気でやる全国各地の日本語学校のサポートがしたいです。野を超え山超え、困っている学習者や先生方のいるところへ飛んでいけるような人に、自分もなりたいですし、日本語教師だけでなく、小中学校の先生、スピーチ力・プレゼン力が求められる企業の皆さんのために、汗を流す仕事をしていきたいと思います。

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