イベント情報

【学生をまきこむ授業〜上級編】🇯🇵

わかりやすい言葉で説明しなければ…と考えるようになりました。
昔の日本人はすごい。師匠が説明なしに、ただ背中を見せるだけで「技を盗め、完コピしろ!」というのがまかり通っていたのですから。
私は師匠の背中を見ても感じとれないタイプで、どちらかといえば、人の説明を聞いて理解するタイプです。にもかかわらず、何度同じ説明を聞いても理解できず、説明なしに自分でなにかを習得するのが苦手で、しかも、頭ではわかっていても、言葉が出てこない、行動に移せない…という壁があって、その壁を乗り越えることが一番の課題でした。
でも、自分ができないからこそ、できない学生を上手にできるのだと思います。日本で言えばFラン大学の学生を北京大学や清華大学の大学院生になるよう励ましていたのは、もともとできない学生、あるいはできないと周りから言われていた学生だって、一旦スイッチが入るとできてしまうことがわかっていたからです。
それで、小学一年生でも理解できるような言葉で説明する習慣が身につきました。
しかし、学生に対してはわりと上手く説明したり励ましたりしていたのに、ほかの日本語教師に対しては「私の背中を見て覚えなさい」という、本末転倒の発想も持ち合わせていました。
自分にその問題があったと発覚したのは昨年四月です。企画してくださった戸田先生のおかげで、自分の考えややり方を改めることができました。ただ、昨年四月に発覚したため、突貫工事で自分のやり方を改めましたが、工事が完成するには時間が必要で、おそらく、あと半年くらいやって、はじめてしっかりしたまとめができるのではないかと思います。
日本語教師研修をスタートして一年半になりますが、ようやくひとつの形ができあがってきました。
たとえば、学生から受けた質問に対して、正しい答えをそのまま伝えてもパッとしませんが、パッとした答えというのは、「例えが初耳で新鮮」「え?びっくり‼️」「おっ、感動‼️」というものだと思うのです。これはスピーチでもおしゃべりでも作文でもそうで、その素材を使っておいしく料理するために、元気で美しい声を作り上げ、「ま」に気をつけて、目を輝かせながら話します。
どこが圧倒的なのか、どうすれば圧倒的になるのか、そういうことを意識したことがなく、意識しなくても、いつでも再現できるだろうとたかをくくっていたのですが、圧倒的になるための説明は、学生も先生も関係なく、大事なことだと、最近やっとわかりました。
楽譜作りのポイントも授業を進めるポイントもようやく言葉にできるようになり、先生方の上達具合もかなり進んできました。
やっぱり背中を見せるだけより、わかりやすい言葉で説明した方が良いですね。
ビデオは沖縄で活動されている日本語教師・細野先生です。
(無料です)
https://www.reservestock.jp/events/752405
シェアする