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『英語と中国語 10年後の勝者は』🇺🇸🇨🇳

東京新聞の五味記者の『英語と中国語 10年後の勝者は』が出版されました。

私は1994年に北京に留学しましたが、当時、日本人の同級生たちは中国に関心を持っていなかったように思います。私も、人民服を着て自転車に乗っている人たち!という、日本人が中国人に対して抱いていた典型的なイメージを持ったまま北京へ旅立ちました。

当時、日本では、どこへ行っても他人からあれこれうるさく言われ、「うざいなあ」と思っていました。ところが、一般的に中国の方は、他人に興味がないのか、外国人に興味がないのか、何をやっても自由、何を言っても自由で、居心地が良かったです。日本では、中国の言論統制はきついと言われていましたが、日本にいる時に言えないことの方が多く、言われたくないことをたくさん言われ、心底疲れ切っていたのを、中国に来て、癒され、羽をのばすことができました。

2001年に再び北京に戻りましたが、その頃も相変わらず何をやっても自由、何を言っても自由で、誰かに釘を刺されることもなく、たいへん居心地が良かったです。日本にいた時は、毎日、「あなたのためを思って」という正当な理由で、言われたくないことを言われ続け、打ちのめされたのですが、中国に来て、癒され、羽をのばすことができました。

この10年くらいでしょうか。中国人の教え子たちが日本にきて、「日本人は外国人に興味がないから、かえって居心地が良い」と話してくれるようになりました。

そして、中国では、私に対して、「政治と歴史の話だけはどこへ行ってもしないほうが良い」などと言ってくださる人が急激に増えました。いつの頃からか、確かに「何をやっても自由、何を言っても自由」という感覚は消え、居心地の良さもなくなっていきました。

帰国してからは、外国人留学生向け小論文のテーマを使った討論会で、小学生たちの考えを聞く機会が増えました。彼らの「親や先生、大人が感情的になって子どもを怒っても何も変わらないし、やる気がなくなるから、大人が怒るのは無駄だ!」という、私が子どもの頃に抱いていた想いを、ほとんどの生徒が代弁してくれるので、もしかしたら、日本のほうが居心地が良いなと思うようになりました。

ところで、本日は、五味記者の『英語と中国語 10年後の勝者は』をご紹介します。「主要国の中で、自国の言語を世界に広めることにもっとも消極的なのが日本」というところに少し寂しさをおぼえますが、ここは私たちの頑張りどころです。みなさま、どうぞご覧になってください。

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