イベント情報

日本語ビジネスプレゼン大会、学生向けセミナー、日本語教師研修を終えました。

外国人学習者に対するポジティブフィードバック、偽りのないおもりやり、嘘っぽくない気づかい、表面だけで終わらないおもてなし、つまりは愛は、身につけておきたいスキルです。

日本人同士が真面目に話し合っているときに、相手から「その言葉の使い方、違うよ」と指摘され、「それさ、意味、はき違えてない？」「話してる内容とあんたの表情が一致してないよ」「いま、嘘ついてるでしょ？」「ロジックを考えないの？」「オチは？」「根拠は？」「聞いて損した…」などなど、正直に指摘されたときに、瞬時に笑いのカウンターが出せるなら良いのですが、ほとんどの人が傷つくだけだと思います。学生だって、外国人だって、同じです。家族間なら大丈夫だという人がいるかもしれませんが、誰かがただ我慢しているだけだと思います。

もしどうしても直したいなら、「ごめん。本当に申し訳ない。いや、やめとくわ。あっ、やっぱり、言おう。いや、やめとく。いや、やっぱり言います。あの、いや、でも、気にしないでもらいたい。あの、「可愛いだからです」じゃなくて、「可愛いからです」だよ。文法がね。いや、でも、意味は完全に伝わっているし、誰も誤解しないから、全く問題ない。あっ、もし、今夜眠れなくなっちゃったら、ごめん。傷つけるつもりはなかったよ。それに、また次、間違えたとしても、大丈夫。一回だけでなおるほうが異常。そう思いながら、日本語の勉強を続けてね！と、

学生の間違いを正す時に、これくらい気を配りたいものです。

「そんなヒマあるか！」と思う先生は、たぶん、学生ファーストじゃなく、自分ファーストなのだと思います。自分ファーストが、思い通りにいかないと、腹を立てるか、悩み出すでしょう。わたしも自分ファーストだったから、自分の思い通りに行かない時は、相手にムカつきました。自分ファーストをやめちゃえば、いまの悩みのほとんどがなくなりますし、たった一回だけでも、申し訳なさそうに学生の間違いを丁寧に正してみたら、意外と「そこまでやんなきゃダメだったのか」ということに気づきます。

教室でうまく表現できない学生を見ると、目の輝きが消えてしまう先生がいます。学生たちは一瞬でそれを見抜くので気をつけたいです。「あの先生は、学生ファーストじゃないな」ということは、誰も口にしませんが、全員にバレています。

偉い立場の人が、周りの人に気をつかわず、人を見下した表情を一瞬でも見せた時、ドラマの第一話が思い浮かび、「この人、第三話で、◯んじゃうキャラだ」と、思ってしまいます。

だから、いつも良いお顔でいたいですし、どんなに嫌な人に対しても、冷たい表情や無表情でいたらまずいと思って過ごしています。そんな顔をしていたら、ドラマの最終回までもたないか、最終回で、最悪の結果を招いてしまいます。

忙しくて、学生たちやほかの日本語教師のみなさんからいただいたメッセージにお返事できていないときに、「本当に申し訳ない」と思っているうちは、自分はまだ救いがありそうですが、口をとんがらせて、「だって、しょうがないじゃないか」と言うようになったら、自分は、もうおしまいだなと思います。