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スピーチ協会使用教材『その日の授業の感想の言い方』

イチローさんの野球殿堂入りのニュースで、イチローさんと王貞治さんのスピーチを聞きました。そこで思い出したのは、発音の指導が抜群だったある若いの先生のことです。その先生の指導を見た時は、その素晴らしさに驚きました。しかし、同じ場所にいたあるベテランの先生が、「ああ、あれは、オーディオ・リンガル法と言って、古い方法です。それに、コミュニカティブ・アプローチという古い方法を使っていました」と総括され、温まっていた場が白けてしまいました。その後、若手の先生は、日本語教師をやめてしまいました。こういうことを言って良いかわからないのですが、一本足打法で868本のホームランを打つこと、振り子打法で4367本のヒットを打つことに意味があって、同じやり方をしても、プロに行けない選手もたくさんいます。それを「ああ、あれは一本足打法といって、古い打ち方です」「ああ、あれは振り子打法といって、古い打ち方です」と言い当て、その打法が新しいか古いかを説明することに、どれくらいの意味があるかわかりません。その時、発音指導も授業も、新しいアプローチかどうかが大事なのではなく、クオリティを高めることが大事だと思いましたし、自分はそこを勘違いしてはいけないと思いました。
さて、日本語教師仲間が「うちの学生は、感想を言えない」と言って悩んでいましたので、「その日の授業の感想の言い方」を録音しました。最初は75%のスピードで聞いて、その後、50%のスピードでシャドーイングをして、もし追いつけるようでしたら、50%→75%→100%→110%→120%の順で、10回くらい朗読をして、120%のスピードで朗読できるようになったら、あとは、グラウンドで歩きながら暗記するだけです。暗記ができたら、それ以降は、ネイティブ並みのスピードで、その日の授業の感想を話すことができるようになると思います。

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